巨人山口鉄也投手(34)が5日、都内のホテルで会見を行い、今季限りでの現役引退を表明した。

緊張した面持ちでスーツ姿で登場。冒頭で「私、山口鉄也は今シーズンを持ちまして、引退を決意しましたので、ご報告させていただきます。13年前、育成選手としてとっていただき、何もなかった自分が13年もの間ジャイアンツのユニホームを着て野球ができるとは思っていなかったので、とても幸せな日々を過ごせたと思っています。今はとてもやりきった気持ちでいっぱいです」と引退への思いを口にした。

05年に育成ドラフトで入団し、08年からはプロ野球記録の9年連続60試合登板を達成。通算642試合登板を誇るが、今季は1軍登板がなく「9月ごろファームの試合でまた左肩を痛めてしまったので、その後球団といろいろ話した結果、身体の方も限界が見えてきたと思い、決断しました」と度重なるけがに決意を固めた。

会見終了後には別室で待機していた同僚が登場。今季限りで現役を引退した杉内俊哉氏、元BC栃木・村田修一氏、内海哲也投手、長野久義外野手、坂本勇人内野手、沢村拓一投手、菅野智之投手、宮国椋丞投手が山口鉄を囲み、代表して内海が花束を渡した。「ここまでやってこられたのも、1つ1つの出会いのおかげだと思っています。本当に自分は出会いに恵まれてたと思っています。今まで自分を支えてくれた全ての方々に、応援してくれたジャイアンツのファンの方々にとても感謝しています。長い間本当にありがとうございました」と感謝の言葉を並べた左腕が、仲間に拍手で送り出されながら会見場を後にした。