中日平田良介外野手(30)が11日、愛知・名古屋市内で契約交渉に臨み、6000万円増の1億8000万円で更改した。プロ13年目で自己最多138試合に出場し、ゴールデン・グラブ賞を初受賞。今年一番うれしかったことに同賞を挙げ、いずれは「根尾選手とともにゴールデングラブ賞を受賞できたらなと思っています」と、大阪桐蔭の後輩、ドラフト1位根尾昂内野手(18)とのダブル受賞を願った。

根尾の声は、今も耳に残る。中日が根尾の交渉権を獲得した夜、大阪桐蔭・西谷浩一監督(49)から電話があった。「よろしく頼むな」と言う恩師に続いて「よろしくお願い致します」と、緊張しきった声が聞こえてきた。ほんの短い会話でも、根尾の生真面目さが伝わってきた。

報道を通じて知る印象は「高卒1年目という雰囲気より、社会人で3、4年やってきたような選手」と受け止めた。即戦力への期待感が膨らむからこそ「(根尾との)1、2番は、面白いんじゃないですか。彼も『チームのために何でもする』と言っている。大阪桐蔭ぽい」と、共闘を近いシーズンで実現させる。

さらに自身は「子どものころから思っていたことの1つ。何でもいい。タイトルを取りたい」と初の戴冠にまい進。今季、首位打者争いを演じたビシエドの残留も決まり「また切磋琢磨(せっさたくま)していきたいですね」と願った。長くチームを支えた荒木が引退し、平田も野手では藤井、大島に次ぐ年齢に。「後輩たちに背中で(思いを)伝えていきたい」という覚悟のシーズンが、またスタートする。【堀まどか】(金額は推定)