ヤクルトから日本ハムへ移籍した秋吉亮投手(29)が17日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で谷内亮太内野手(27)とともに入団会見に臨んだ。同席した栗山英樹監督(57)から右の強打者封じを期待された変則サイド右腕は、強い真っすぐで押すパワー投球で期待に応えることを宣言。ブルペンの柱として覇権奪回に貢献することを誓った。背番号は秋吉が39、谷内が32に決まった。

前日16日にあごひげをそり落とした秋吉は、きっぱりと言った。「優勝という2文字、それしか考えていません。1軍で1年間、しっかり貢献したいと思います」。新天地での第一声で決意を示した。会見で右隣に座った栗山監督からは「どうしても右打者を抑えないといけない。ここ何年かの課題。それをやってほしい」と右の強打者封じのミッションが与えられた。

3年ぶりのリーグ制覇へ、担う役割は大きい。今季のパ・リーグは各チームの右の長距離砲が躍動した。本塁打王の西武山川、打点王で西武から楽天へFA移籍した浅村、CSで3本塁打を献上したソフトバンク・デスパイネらに手を焼いた。栗山監督は「やや変則気味のサイドスローで、あれだけ強い球を投げられる投手はプロ野球でもそんなにいない」と試合終盤で登場する“右殺し”のスペシャリストとして期待した。

秋吉も強気の投球で期待に応える。「神宮よりも札幌ドームの方が広い。今までより真っすぐ勝負ができる」。神宮は両翼97・5メートルだが、札幌ドームは両翼100メートル。外野フェンスの高さも5・75メートルで約2・5メートルほど高くなる。変化球でタイミングを外すことを考えたヤクルト時代の思考から、思い切って腕を振る直球勝負に切り替える。

栗山監督は「優勝するために来てもらった」とセットアッパーだけでなくクローザーも視野に起用法を練る予定だ。大きな転機となる来季へ、秋吉も「まだ全選手と会っていないのでドキドキもしていますが、また1からのスタート。ワクワクしています」と気持ちを高ぶらせた。【木下大輔】