中日大野雄大投手(30)が最速ブルペンで「復肩」の意気込みを示した。19日、ナゴヤ球場で37球のブルペン投球を行った。例年は1月下旬から投げ始めるが、12月中は初めて。来年2月3日予定の紅白戦にも登板する。実績のある投手としては異例だ。

誰もいないブルペンに甲高い音が響いた。マウンドには大野雄。力強く腕を振り、杉山を相手に直球、スライダーを37球。「今年の成績では、のんびり年明けからブルペンというわけにはいかない」と引き締まった表情を見せた。

与田新監督の意向で春季北谷キャンプの第1クールから紅白戦が入る。大野雄は当然のように合わせて準備。それどころか「はい、投げられましたではなく、そこでしっかり結果を求める。アピールしないといけない立場だから」とロケットスタートをもくろむ。

かつての大黒柱は8年目の今季、6試合に投げて0勝3敗、防御率8・56と惨めなシーズンを送った。秋季キャンプ中に新任の門倉2軍コーチに教わったチェンジアップも習得中。勝ち頭のガルシアが阪神移籍、小笠原も左肘の手術明け。大野雄の復活は中日に不可欠だ。【柏原誠】