千葉のレジェンドを胴上げで送り出す。ロッテ涌井秀章投手(32)が24日、今季の自身のスローガンを「福浦さんを胴上げしよう」に決めた。千葉出身の先輩でもある福浦が今季限りでの現役引退を決断。西武からロッテにFA移籍した14年からともにプレーする涌井は「僕自身、優勝したい思いが強いですし、僕の中での1つのスローガンは『福浦さんを胴上げしよう』です」と決意を込めた。

普段はクールな右腕も、大先輩の引退表明に包み隠さず感情を表現した。「寂しいですね。去年(ロッテで)千葉会を結成したばかりで、Tシャツも作ったんですけど、本当に寂しい限りです。誰もが悲しい引退だと思います」と話した。自身も福浦と同じ高卒でプロ入り。野手と投手の違いはあっても、野球に真摯(しんし)に向き合う姿はお手本だった。

今季から背番号「18」に変更するエースは悲願の優勝に向け、千葉県内でハードなトレーニングで体づくりに励む。昨季は5年連続となる11度目の規定投球回に到達も、2年連続で2ケタ勝利を逃し、巻き返しへの思いを強く持つ。「優勝して、チーム全員で歓喜の瞬間を迎えたいです」と力を込めた。【久保賢吾】