西武ドラフト1位松本航投手(22=日体大)が「パーフェクト」な実戦デビューを飾った。16日、今季初の紅白戦で白組3番手として5回から登板。2回を打者6人、無安打1奪三振。17球で完全に抑え込んだ。

期待通りの力を見せた。5回、2球で簡単に2死を奪うと、打席には3番中村。通算6度の本塁打王に輝いた強打者を、この日最速となる146キロの直球で見逃し三振に仕留めると、3000人の観衆から大きな声援と拍手を浴びた。「狙っていたアウトローの厳しいところ。真っすぐが指にかかって良かったです」と満足そうな表情。6回は走者なしの場面でも、セットポジションやクイックを使う工夫も見せた新人の好投に、中村も「まとまっているし、疲れもある中でいい球を投げている」と評価。辻監督も「ちゃんとコースに投げているし、頭もいいね。早く全力が見てみたいよ」と話した。

ここまで高い評価を受ける松本だが「まだフォームも安定していないですし、変化球の精度がもっと上がってくれば」と満足はしていない。今後の対外試合、そしてシーズン本番で輝くため、さらに自分を磨くつもりだ。【鈴木正章】