総帥も納得の初白星だ。阪神2軍が16日、19年初陣となった練習試合・西武戦(安芸)に勝利した。藤原崇起オーナー(66=電鉄本社会長)が観戦する中、接戦をモノにした。自身3度目の同職復帰となった平田勝男2軍監督は「オーナーの前でアピールというか、みんな気合入っていた。みんなが持ち味を出してくれた」と笑顔で褒めたたえた。

練習前には藤原オーナーが選手に訴えかけていた。大相撲で頂点だけを目指すモンゴル人力士の向上心を例にあげ、「大きな目標を持って、平然とやってほしい。大きな花を咲かせてほしい」と力説。熱い訓示を受け、立ち上がりからナインが積極的に躍動した。

初回は1番荒木、2番熊谷が相次いで二盗を決めて2点先制を呼び込む。2回までに4点リードを奪い、ゲームを優位に進めた。3番伊藤隼は二塁打2本に犠飛も含む3安打3打点。平田2軍監督は「違いを見せてくれた」とうなずいた。

藤原オーナーは「みんなハツラツとやっていて良かった。何よりも勝ったのが良かった。どんな試合でも勝たないといけません」と上機嫌のまま帰阪。実りある初戦を終え、安芸に充実感が漂った。