東日本大震災から8年となった11日、楽天はDeNAとのオープン戦3連戦に備えて先発投手陣が練習を行った。

12日に登板を予定している辛島航投手(28)と弓削隼人投手(24)、13日に投げる見込みの福井優也投手(31)が、半旗の掲げられた静岡・草薙球場で調整。練習後には同行した球団スタッフとともに東北地方の方角を向いて黙とうをささげた。

チームには当時を知らない選手も増え、11年から在籍する現役選手は7人だけ。辛島はその1人であり、1軍がオープン戦で明石にいた地震発生時、リハビリ組として仙台に残留していた。「ちょうどアイシングをしている時。揺れも長かったですし、ビックリした」。身をもって体験した恐怖を鮮明に覚えている。「僕より大変な思いをした方はいっぱいいる。簡単なことは言えない」とした上で「僕は死ぬまで忘れることはない。自分は野球しかできない。野球で結果を残すしかない。胸に刻んでやっていく」と覚悟を語った。

当時広島のルーキーだった福井は、練習前に辛島から当時の状況を聞かせてもらったという。「少しでも力になることができたら」と被災地球団の一員として戦っていく決意を示した。