あすからプロ野球が開幕する。楽天イーグルスは昨年と同じくロッテと対戦(ZOZOマリン、午後6時30分開始)。晴れのスターターに指名された岸孝之投手(34)が、平石洋介監督(38)に初勝利をプレゼントする。

開幕投手は、西武時代の14年以来5年ぶり3度目で、移籍後は初となる大役を担う。「平石監督の初戦を任されている。自分のベストを尽くして、チームとしても自分としても、いいスタートが切れるよう、精いっぱい勝利に貢献したい」と静かに闘志を燃やした。

敵地ZOZOマリンでは抜群の相性を誇る。通算18試合の登板で12勝3敗、防御率2・15。「今年は今年。そんなに(過去の数字は)意識していない」と冷静だが、14年5月にノーヒットノーランを達成するなど、西武時代の07年から14年にかけて9連勝をマークした実績もある。外野フェンスが最大4メートル前に出て「ホームランラグーン」が新設されるなど様変わりした球場についても「若干狭くなったかなと思うけど、やることは変わらない。いつも通りやれたらいいかな」と戸惑う気配なく話した。

開幕投手を務めるはずだったエース則本昂大投手(28)が右肘をクリーニング手術。「ノリ(則本昂)が一番悔しいと思う。そういう気持ちも背負って、自分の投球をして、期待に応えたい」と話すように、2枚看板を形成してきた右腕への思いも胸に上がる特別なマウンド。「開幕を待ち望んでいたファンの皆さんのためにも、勝って終われるように頑張ります」と頼もしく宣言した。【亀山泰宏】