日本ハムは楽天3回戦(楽天生命パーク)で投打がかみ合わず、今季初の3連敗を喫した。栗山英樹監督(57)は今カードで2試合、ショート・スターターという新たな投手起用の戦略を用いたが、結果が伴わなかった。同一カード3連敗で今季初めて借金1となったチームは、5日からの西武3連戦(東京ドーム)で仕切り直す。

   ◇   ◇   ◇

敗戦が決まると、栗山監督は即座に帽子を脱いでグラウンドに一礼し、ベンチ裏へと引き揚げた。投打ともに精彩を欠く形で3連敗。開幕3連戦で2勝1分けと好発進したチームは、昨季の同時期に3連勝した仙台で、1年越しのリベンジを食らった。「まだ、これから」。試合後の指揮官は、悔しさを押し殺すように口を開いた。

打線はカード全体で拙攻が続いた。この日は2回から4イニング連続で得点圏に走者を進めたが、決定打が出ない。終わってみれば2点止まり。この3連戦は1点、2点、2点の計5得点。栗山監督は「打つ時もあるし、打てない時もある。それは、どんなことがあっても勝たないといけない。それはこっちの仕事なので」と話した。

新戦略を導入した投手陣も思うような結果を得られなかった。この日は斎藤をショート・スターターで起用した。打順一回りをメドにマウンドへ送ったが、初回に3失点。栗山監督は「やっぱり緊張感もあったと思う。そんなに状態も悪く感じなかったことも含め(試合の)入り方の難しさはもちろんあったと思う」と振り返った。うまくはいかなかったが、2日の初戦では同様の起用法で加藤、バーベイトが3回ずつを投げきって試合をつくったのも事実。手応えと課題を得て、次の戦いへ向かうだけだ。

新たな戦略での戦いは、まだ始まったばかり。「こういう結果になっているのは、選手が本当に一生懸命頑張っている中で、こっちの責任」と全てを背負う指揮官だが、今季の戦い方を確立する上で、この3連戦で得た教訓は大きい。「この状況を踏まえて、全てを洗い直す」。まだ、慌てる時期ではない。【木下大輔】