阪神先発の青柳晃洋投手(25)が、ソフトバンク打線を手玉に取った。7回4安打2失点で今季5勝目。4年目でキャリアハイとなる白星をつかんだ。「ランナーを出してからも、1人1人(抑える)というのをやっていた。ホームランを1発食らいましたけど、引きずらなかった。次のバッターから、というイメージで投げられた」。ほぼ完璧な投球内容だった。

エラーが出ても、打たれても崩れない。顔色を1つも変えなかった。3回、先頭の内川が大山の失策で出塁。後続をゴロに打ち取り2死三塁から、許したのは内野安打の1点のみ。4-1の6回は先頭の福田にソロ本塁打を被弾。流れを渡しかねない展開だったが、続く今宮からスライダーで空振り三振に仕留めると、後続を3人斬り。最少失点で断ち切った。

ゴロでアウトを重ねながら要所で三振を奪う。矢野監督は「本当に安定感がありながらね。完全にやられたなというところもなくね。次につながるようなピッチング内容も、勝ちもついたんで素晴らしかったと思います」と絶賛した。

持ち味を存分に発揮し、開幕2カ月半で早くも5勝目。「5勝がキャリアハイってカスですけど(笑い)。どんどん数字を伸ばしていけるように、チームが勝てるようにやっていきたいと思います」。開幕からローテーションを守り、チームの勝ち頭としてまい進中。貪欲に白星を重ねる。【磯綾乃】