中日公式応援団が試合中に流す応援歌「サウスポー」の演奏を休止したことについて2日、中日の加藤宏幸球団代表は状況を説明した。

「与田監督から、応援歌の歌詞内にある『お前』と選手を呼びかけるフレーズが不適切ではとの意見があり、担当者から応援団に伝え、検討してもらっている」と話した。

1日に中日公式応援団がSNS上などに「重要なお知らせ」を告知を行った。「この度、当団体で使用している応援歌『サウスポー』について、チームより不適切なフレーズがあるというご指摘を受けました。この件について球団と協議した結果、当面の間『サウスポー』の使用は自粛させて頂くこととなりました。皆様には何卒ご理解、ご協力の程宜しくお願い致します」(原文まま)。

応援団のお知らせにある「自粛」の文言が、球団側から要請による強制に捉えられる面もあったのか、ネット上で可否へのつぶやきが広がり、炎上状態に陥っている。中日球団の応援団との窓口担当者は「監督の意向を応援団に伝えた。応援団側もすぐには対応できず、いったん休止して調整するという話になった。話し合いは前向きで友好的に進んでいる」と語った。応援団内で新曲、もしくは新たな歌詞等の対応ができるのを待っている状況だ。

応援歌「サウスポー」は、ピンク・レディーのヒット曲を替え歌にして使用。歌詞内に「お前が打たなきゃ誰が打つ」というフレーズがある。与田監督も「球場で応援する中で、選手を『お前』呼ばわりすることは、応援する子どもたちのこれからの言葉遣いにも良くないのでは」と懸念していた。

与田監督は、2日の巨人戦(ナゴヤドーム)試合前、報道陣に対応。「応援歌の中で『お前』ではなく選手の名前に変えられないかと話をした。それは呼び捨てでもいい。応援団の中からも声が上がっていたという話も聞いた。他球団でも、そのような話が出ていることも聞いた。こちらから自粛しろとも、サウスポーをやめろと話したわけではありません」と、説明した。