日本ハムは2018年で北海道移転15年。過去の名場面、珍場面を、当時の紙面とともに振り返ります。

<11年1月13日&17日付>

毎年1月、新人合同自主トレが行われる日本ハムの2軍本拠地・鎌ケ谷には、多くのファンが集まる。昨年は清宮、今年は吉田輝のフィーバーに沸いた同地だが、それでも2011年の熱狂にはかなわない。次元が違った。早実で決勝再試合を制して頂点に立ち、早大でも日本一となった斎藤がこの年、入団した。

自主トレ初日となる12日は、練習日としては同球場最多となる2500人のファンが駆けつけ、路上駐車も目立ったため、千葉県警が出動した。なんと、梨田監督の車も「佑ちゃん渋滞」に巻き込まれ、“遅刻”するアクシデントもあった。フジテレビの情報番組では、寮から出てくるところを生中継。練習後のスタッフ会議では1軍キャンプメンバー入りも即決された。

さらにすごかったのが、最初の週末となった同16日。初の交流イベントとなる「新入団選手歓迎式典」も行われるとあって、来場者は1万1000人にも及んだ。上空を5機のヘリが飛び、タオルとTシャツのオリジナルグッズは、1時間で完売となった。

斎藤は「今日をもちまして鎌ケ谷市民となったわけですが、北海道日本ハムファイターズという名前の通り、1軍に行きたいという気持ちがあります。入って早々申し訳ないですが、早く北海道に行きたいと思っています。…でもけっして鎌ケ谷の皆さんが嫌いというわけではありません」と話し、爆笑を誘った。