阪神西勇輝投手(28)が、かわいい後輩の涙に燃えた。広島打線相手に打たせてとる投球で、8回11安打3失点。

「ヒットを打たれても、そこまでピンチに感じることなく、長いイニングを投げることが出来ました」。3併殺を奪うなど持ち味を発揮し、チームトップタイの7勝目を挙げた。

「昨日(高橋)遥人が(カード)頭でいって、悔しい思いをしていた。遥人がずっと頑張っているのを見てきたし、涙もあって、火が付いた。連敗にならないようにとずっと思っていました」

前夜は高橋遥が4回6失点で降板。ベンチでは目を赤くする姿があった。普段から西は高橋遥ら若手投手に助言を惜しまず、自身も「刺激になっている」と活躍に影響を受ける存在。そんな後輩の涙に燃えないはずがなかった。

熱い太陽が照りつけるデーゲーム。「何回か、つりました」と振り返ったが、危ないそぶりを見せなかった。矢野監督も「いい時も悪い時も、ちゃんと試合を組み立ててくれるのは素晴らしい」と称賛。「遥人も涙を無駄にしないように、これからも頑張っていけたらいい」。また互いに切磋琢磨(せっさたくま)していく。【磯綾乃】

▽阪神梅野(8回の鈴木を含めて広島打線から3併殺を奪うなど西を好リード)「8回はたたき込まれそうな嫌な雰囲気があっての(鈴木)誠也。打球が上がる打者だけどうまくゴロでゲッツーを取れた」