早大が連勝して勝ち点1を挙げた。明大は春秋通じて今季初の連敗を喫した。

早大は同点の9回、2死満塁から小藤翼捕手(4年=日大三)が明大の先発森下暢仁投手(4年=大分商)から左中間へ走者一掃の適時二塁打を放ち試合を決めた。小藤は「森下の表情を見て、真っすぐ1本で来ると張っていました。違うボールなら仕方ないと割り切って真っすぐを待っていました」と、振り返った。

打たれた森下は「あそこは緩いボールを使えば良かったと思います。エラーがあって、あの場面は何としてでも抑え込まないといけないと、真っすぐ一辺倒になってしまって、僕のミスだと思います」と、敗戦の責任を背負い込んだ。

2回には滝沢虎太朗外野手(3年=山梨学院)の打席で、犠飛を打たれたストレートが神宮球場の掲示板では155キロをマーク。最速154キロを1キロ上回ったが、試合後の森下は「そんな感じはしませんでした」と、負けた試合でのスピード表示には多くを口にしなかった。

勝った小宮山悟監督は「流れが来たのかな」と、開幕3連続完封負けからの連勝で春季王者の明大から逆転で勝ち点を奪い、ほっとひと息ついた表情。試合後は森下のピッチングを絶賛し「プロでやってきた身として、今すぐにでもローテーションに入れるピッチングをしていた。制球力、緩急の使い方とタイミング、いいピッチャーだ。勝てて良かった」と、上機嫌で振り返る余裕を見せた。