広島佐々岡真司投手コーチ(52)の新監督就任が7日、発表された。1年契約で、背番号は今季と同じ88。

投手出身の監督は、球団では67年長谷川良平以来53季ぶりとなる。第19代監督として、4位に終わった今季の立て直しに乗り出す。カープカラーのネクタイで会見し「今年の経験を反省して来季、日本一を目指して全身全霊を込めて務めさせていただきます。これからもよろしくお願いします」とあいさつした。

国内FA権を初取得した会沢、野村、菊池涼についても言及。チーム編成はフロント主導で行われることを踏まえつつ「必要な選手。いなくなるという頭は、今のところない。1人でも抜けると困る。いっしょに戦っていきたい」とラブコールを送った。

目指すチームとしては「ピッチャーは助けてもらうものだし、野手もピッチャーのためにという気持ちでチーム愛が浸透し、みんなで勝った喜びを味わう、負けた悔しさを味わう、そういうベンチでありたい。みんなに愛されるそういうチームになっていきたい」と話した。

佐々岡新監督は89年ドラフト1位で入団して以来、広島一筋。07年の現役引退後は野球解説者として、15年から昨年までは2軍コーチとして、チームに携わった。

今季は1軍投手部門を担当。春季キャンプでは中崎、一岡以外の全員を先発投手としてスタートさせる斬新な方法で、投手陣を整備。適性を見極めながら、先発、救援のどちらにも対応できる投手づくりに取り組み、防御率を昨年の4・12からリーグ2位の3・68に良化させた。また、昨年2軍で指導した山口、遠藤らを1軍で効果的に起用し、飛躍のきっかけをつくった。

9日に始まる秋季練習から指揮を執る。広島が新時代を迎える。