プロ野球の快記録や珍記録を振り返る「データで見る19年」を連載します。プロ野球を球団別に12回連載。続いて日本人大リーガーを取り上げます。第10回はソフトバンク。

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千賀滉大投手が227三振を奪って初の奪三振王に輝いた。奪三振数2位の有原(日本ハム)は161個で、2位に60個以上の差をつけたのは01年松坂(西武=71個差)以来だ。今季の投球回数は180回1/3。奪三振率が11・33となり、98年石井一(ヤクルト)の11・05を抜いてシーズン奪三振率の新記録をマークした。イニング別の奪三振率を出すと、5回と9回を除いて10・00以上を記録。セ・リーグ奪三振王の山口(巨人)は1~5回の奪三振率10・86に対し6回以降は7・36へ大幅ダウンしたが、千賀は1~5回が11・60で6回以降も10・66。後半でも球威が落ちない投球で奪三振率の新記録をつくった。

3球三振が昨年の31個から45個に増え、今季は4球以下で奪った三振が104個あった。速攻勝負が多くなったが、それ以上に増えたのが空振り三振。見逃し三振は昨年の39個から37個へ減ったのに、空振り三振は昨年の124個から188個に激増。空振り三振が188個以上は11年のダルビッシュ(日本ハム=224個)と田中(楽天=207個)以来だ。ただし、ダルビッシュは232回、田中も226回1/3投げていた。規定投球回に到達した投手で、空振りで奪った三振数が投球回数を上回ったのは、90年野茂(近鉄=235回で238個)95年伊良部(ロッテ=203回で206個)に次いで3人目だった。千賀の「空振り奪三振率」は9・38で、こちらも95年伊良部の9・13を上回り最高となった。

13勝を挙げ、連続2桁勝利を4年に伸ばした。13~18年則本(楽天)が6年連続2桁勝利を記録したが、千賀は4年とも勝率が6割を超えている。勝率6割以上の2桁勝利を4年以上続けたのは09~13年田中(楽天)以来で、ソフトバンクでは58~61年杉浦、03~06年和田に並ぶ球団タイ記録となった。【伊藤友一】

▼ソフトバンク打線は満塁で弱かった。満塁では5月18日~6月20日に28人連続無安打を記録するなど、103打数19安打の打率1割8分4厘。西武と激しい首位争いをした9月は、満塁で西武が22打数11安打の打率5割に対し、ソフトバンクは17打数1安打の打率5分9厘。満塁でチャスンをつぶし、西武に逆転Vを許した。今季の満塁打率は両リーグ最低で、同球団が満塁で打率1割台は02年の1割9分7厘以来だった。ソフトバンクは得点圏打率2割5分6厘もリーグ最低。得点圏、満塁で打率が低かった結果、得点が昨年から103点も減った。