ドラフト候補特集の第2弾は大学、社会人、独立リーグ編。こちらも「○○自慢」のドラフト候補がそろう。中大・五十幡亮汰外野手(3年=佐野日大)は50メートル走5秒6の「俊足自慢」。とにかく速い。「サニブラウンに勝った男」としても知られる。

中大・五十幡は折り紙付きの「俊足自慢」だ。50メートル走は手動計測5秒6、機械計測5秒8をたたき出す。左中間への当たりでも三塁打を狙う。全日本中学校陸上競技選手権大会で100メートル&200メートルの2冠。同大会にはサニブラウンも出ていた。以来「サニブラウンに勝った男」の肩書がついて回るが、今や相手は100メートルの日本記録保持者。「彼がいたから、僕もここまで名前が出る。負けないようにしたい」と発奮材料になっている。

高校で陸上に進む道もあったが、野球を選んだ。天国の母の思いを背負っている。「もちろん、自分のためですけど、お母さんのためにプロ野球選手になりたい思いは強いです」。小学3年の時、母恵子さんをがんで亡くした。30代の若さだった。野球を始めた小学1年のころから「プロ野球選手になりたい」と言ったら、一番応援してくれた。「勝負の年。笑って報告できるように頑張りたい」と誓う。

15年ぶりにリーグ優勝した昨秋は自己最多9盗塁。イチローはじめ、プロの動画も見て積極走塁を身につけた。ドラフトイヤー。再び頂点まで走り抜く。【古川真弥】