巨人長嶋茂雄終身名誉監督が、開幕にあたってコメントを発表した。

「これまで人類が経験しえなかった、先を見通すことが出来ないという、困難な状況にあったにもかかわらず、こうして日本のプロ野球が開幕できたことは、まさに万感の思いです。日本野球機構、球団関係者、選手の皆様、ならびに、今まで心待ちにしてくださったファンの皆様には、本当に感謝の気持ちで一杯です。私には、これまでの尽力が、見えない敵には屈しない、という野球人としての意思表示であったように思えてなりません。またこの国から野球という灯を消してたまるか、という決意であったようにも思えます。本日の開幕は、私の野球人としての矜持(きょうじ)を思い起こしてくれました。試合前、チームにはメッセージを送りました。『オレたちは野球が出来るんだ! という喜びをかみしめてプレーして欲しい。GIANTSのユニホームに誇りを持ってプレーして欲しい。あとは原監督を信じて一丸となれば、おのずと結果はついてくる』と。3カ月遅れの球音が、再びこの国を元気にしてくれることを願ってやみません」