ロッテ安田尚憲内野手(21)が、地元大阪で連日の先制打を放った。

「4番・サード安田」が、板についてきた。0-0の4回無死一、二塁。外角直球で追い込まれるも、フォークをしっかり見送り、カウント1-2から得意の内角直球を右中間へ運んだ。均衡を破る2点適時二塁打。「追い込まれてから食らいついた結果です」。友人たちも見守る前で、成長した姿を見せた。

7月21日の西武戦(メットライフドーム)で、初めて4番に指名された。「まさか4番だとは思っていなかったので、びっくりしました」。そこからの14試合で、打率3割1分4厘と期待に応えている。

安田の後を打つ井上も、この14試合で5本塁打と乗っている。若き4番打者は、「先輩たちがすごい打者なので、つなぐイメージで」。マーティン、安田、井上のクリーンアップ。シーズンの3分の1を消化し、ようやく安定した得点の形ができ始めた。

井口資仁監督(45)は、今後しばらくの、安田の4番起用を明言している。連日の先制打にも「4番ですからね」とシンプルに評価した。オリックス戦は今季負けなしの7勝目で、7試合ぶりに貯金もできた。「夏に燃える男になれるように頑張ります」と誓う安田が、存在感をますます高めている。【金子真仁】