プロ野球独立リーグのBC新潟はビジターでの福島戦を翌日に控えた11日、長岡市内で練習した。10日には信濃に2-8で敗れ、2引き分け後、2連敗中と4戦白星がない。タイトな日程の中、ルーキーながら打率3割6厘のネイサン内野手(22=東京国際大)がシャープな打撃で連敗を阻止する。

気温がグングン上昇した長岡市は、この日の最高気温35・7度(午後2時)。炎天下の厳しい条件の中でネイサンはたっぷりと汗を噴き出させた。フリー打撃は2人1組で8分間。ケージに入る時間は短いだけに、1球1球に集中した。「心掛けているのは、思い切り打つ」。試合前の打撃練習では逆方向を意識するが、普段の練習は全力スイングだ。

10日のホーム信濃戦から中1日で今日12日のビジターの福島戦。「こんなに日程が詰め詰めで試合をしたことがない。メッチャクチャ疲れている」とネイサンは言う。風呂上がりのストレッチで疲労した全身をケアするが、暑い夏も苦手だ。「体重は1、2キロ減った」と現在は76キロ。今が暑い夏を乗り切るための正念場で、2連敗中のチームも福島戦が踏ん張りどころだ。

チーム26試合中25試合に出場し、72打数22安打の打率3割6厘。規定打席(球団の試合数×2・7打席)に達した新潟の選手で3割以上は楠本歩内野手(26=3割3分8厘)と2人だけだ。「シーズンが終わった時点で3割を打っていたい」。福島戦も連敗脱出のため、3割キープのためにも打つ。【涌井幹雄】

◆ネイサン(本名ネイサン・グルラジャニ)1997年(平9)11月4日生まれ、兵庫県出身。父はインド人。神戸・摩耶小3年で軟式野球を始める。上野中では少年硬式野球の神戸西シニア所属。PL学園3年の夏は大阪大会ベスト8。東京国際大では3年秋からレギュラーで4、5番を打った。20年2月にBCリーグドラフト特別合格選手で新潟入団。176センチ。右投げ左打ち。背番号3。