カミチャ、ステップアップ! DeNAの2年目右腕・上茶谷大河投手(24)が、19年6月1日ヤクルト戦以来となる2度目の完封で2勝目を挙げた。自己最多の144球を投げ被安打6。最速148キロの直球を軸に10三振、3併殺を奪う力投でチームの連敗を3で止め、勝率5割復帰に導いた。

9回2死一、二塁。最後の打者ボーアを空振り三振に仕留めた上茶谷が、力強いガッツポーズを繰り出した。「3連敗中で、それを止める気持ちで上がりました。結果につながってよかったです。もう(腕が)パンパンです」と笑った。9月に先発した4試合すべてでクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)を達成。ラミレス監督も「今日また1つ上のレベルに足を踏み入れたと思う」と絶賛の内容だった。

得点圏打率リーグ1位で甲子園に強い4番サンズを3三振、1併殺に封じた。7回無死一塁では、真ん中高めカットボールで三ゴロ併殺に仕留め、ピンチの芽を積んだ。スライダーも含め、得意の変化球を生かしたのが力強い直球だ。今季初勝利を挙げた9日阪神戦(横浜)で「自分の中で信頼できるボールになった」という武器は、9回に最速148キロをマーク。上茶谷も「内角も使えたし、コーナーを突くことができたので、大けがにつながらなかったと思います」とうなずいた。

力投の上茶谷はチーム完封一番乗りで、完投も5日広島戦の大貫以来の2度目。登板過多の中継ぎ陣に休養を与える、大きな白星となった。【鈴木正章】

▽DeNAラミレス監督(8回121球の上茶谷を9回も続投させ、苦手甲子園で勝利)「完封も視野に入っていたし、スタミナも十分だと思った。これで一気に流れに乗れればいい。非常に大きい勝利だよ」