日本製紙石巻(宮城)はオールいわきクラブ(福島)を10-0の7回コールドで退け、初戦を突破した。

1回に2連打で無死一、三塁とし、4年目の3番浅沼佑亮外野手(26=東北福祉大)が左中間に先制2点二塁打。後続も続き、初回4得点で主導権を握った。入社当初から主に3番で起用してきた前田直樹監督(42)は「うちのポイントゲッター。幸先の良いスタートを切ってくれたので心強い」。浅沼は続く2回1死二塁の2打席目も同様に逆方向へ適時二塁打を放ち、「引っ張ると体が開いて(球を)引っかけてしまう。ボールに入っていく気持ちで打てた」と3安打3打点で勝利に導いた。

浅沼は日大山形出身。母校は4年ぶりの秋県Vで東北大会(14日開幕、宮城県)出場を決めた。「最近は鶴岡東が強かったので、OBとしてはうれしい。母校の良い結果は力になります」。都市対抗に前回出場した17年は東北予選で、ルーキーとして新人賞を獲得する活躍。勝負強い打撃で3年ぶりの美酒をつかみ取る。【相沢孔志】