東洋大が開幕からの連敗を5で止め、今季初勝利を挙げた。

監督が見逃した1発が大きかった。初回に2点を先制し、なお1死一、二塁で、6番の小口仁太郎一塁手(2年=智弁学園)が左翼へ3ランを放った。杉本泰彦監督(61)は「(打った瞬間は)見てなかったんです。いい音がしなかったので、レフトフライなのかなと。それでも入る。力があるのかな」と、うれしそうに評価した。

リーグ戦初アーチだった。小口は「打った瞬間はファウルかと思いました。飛距離は飛びましたけど。入って良かったです」と切れなかったことを喜んだ。初球、内寄りのカット系のボールを捉えた。右打ち。これまでなら、ファウルになっていたコースだ。「練習で、監督さんから『バットを振り過ぎ』と言われて。ミートをしようと思いました」と、強振し過ぎなかったことが良かった。

杉本監督は「道具の使い方が分かっていない」と指摘。900グラムを切る軽量バットをぶん回す傾向があったという。「軽いから振り回してしまう。でも、軽いバットは芯に当たらないと飛びません」。ミートに徹した結果の1発だった。