サプライズ指名に沸いた。青森山田・川原田純平内野手(3年)は野球部の仲間とドラフト中継を見ていたが、ソフトバンク4位指名に信じられないような表情を浮かべた。仲間が拍手を送ると、ようやく笑みがこぼれた。青森山田からは昨年の巨人1位、堀田賢慎投手(19)に続く2年連続指名となった。

川原田は遊撃手で2年春からレギュラー。守備の要としてチームをもり立てた。打撃もパンチ力があり、高校通算本塁打は15本。俊足で走攻守3拍子そろい、昨年春秋県大会、今夏青森独自大会優勝の原動力となった。甲子園には行けなかったが、夢のプロ選手のチャンスをつかんだ。

「不安と緊張でいっぱいだったが、指名を受けてほっとした」と川原田。進学希望から一転、締め切り迫る今月8日にプロ志望届を提出。「ソフトバンクはチームも環境も12球団で一番。自分は守備が売りなのでゴールデングラブ賞を取りたい」と声を弾ませた。兜森崇朗監督(41)は「まじめで黙々と頑張り、下級生のお手本の選手。でも4位指名とはビックリ」と目を丸くした。岩手・花巻中時代は花巻シニアでプレー。巨人堀田は花巻シニアでも1年先輩だ。「堀田先輩に続いて、岩手や青森の人たちに夢と希望を与える選手になりたい」と胸を膨らませた。【北村宏平】