新人王いただきます! 広島森下暢仁投手(23)が8回7安打無失点で、悲願の10勝目を挙げた。5回1/3を投げた時点で、規定投球回(120回)に到達。文句なしの投球内容でタイトルに“当確ランプ”をともした。

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森下が、誰よりも「共闘」を楽しみにしている男がいる。ドラフトで1位指名されたトヨタ自動車・栗林良吏投手(24=名城大)だ。栗林は1学年上で、森下が明大2年時にともに大学日本代表に選ばれ、チームメートだった。森下は先発、栗林は救援で、日米大学野球、台北ユニバーシアードで力を合わせて戦った。

大会中の宿泊先では、森下が栗林、辰己(楽天)、宮本(ヤクルト)の部屋に“居候”するなど、寝食を共にして打ち解け合えたという。当時の森下について栗林は「自分は無名というか、地方から参加したのに、近づいてきてくれるのはありがたかった」と感謝する。栗林が広島に1位指名された際には、森下が「おめでとうございます。また一緒にやれますね」とLINEを送った。3年間の時を経て、プロで再びタッグを組む。ドラフト1位コンビの「共闘」が楽しみだ。【広島担当 古財稜明】