ロッテ2軍は1日、イースタン・リーグの今季全日程を終えた。34勝31敗5分けの4位。

雨天や、コロナ禍でのチーム編成困難などの理由で27試合が中止になった。試合数が昨季より4割以上減る環境で、若手たちは成長とアピールを続けた。

打者では、2年目の山口航輝外野手(20)が全70試合に出場し、打数244はリーグトップだった。

8月下旬からは4番に定着し、最終的に打率2割5分8厘、7本塁打、30打点をマーク。明桜(秋田)時代から定評ある打撃力に磨きをかけている。

10月以降に1軍で活躍する藤原恭大外野手(20)と同期入団にあたる。藤原が今季2軍で263打席で75三振なのに対し、山口は268打席で50三振。チームには数少ない右のスラッガー候補として、将来の中軸への期待が高まるシーズンになった。

ドラフト3位・高部瑛斗外野手(22)は前日10月31日まではリーグ首位打者だったが、1日の楽天戦で無安打に終わり、最終的な打率は3割4分4厘。同僚の加藤翔平外野手(29)に1厘差で敗れた。シュアな打撃で、1軍でもプロ初安打をマークした。

投手では、左腕の本前(もとまえ)郁也投手(23)が順調に伸びている。北翔大から昨秋育成ドラフト1位で入団。1月の入寮直後には関係者が「新人で一番肩ができている」と仕上がりの早さを驚いていた。

2軍では1試合20球程度のリリーフから始まり、先発で4イニング、さらに6イニングと段階的に球数を増やしてきた。11試合に登板し2勝0敗、防御率は2・56だった。

ストライク先行の投球が光り、9月11日ヤクルト戦(ロッテ浦和球場)では6回4安打10奪三振という見事な投球で初勝利を挙げている。来季のさらなる飛躍が期待される。【金子真仁】