中日のドラフト1位、中京大中京・高橋宏斗投手(18)が16日、名古屋市内のホテルで入団交渉を行い、契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1600万円で合意した。昨季オフに上限変更があったこともあり、18年の根尾、19年の石川昂を100万円上回る新人では球団史上最高年俸となった。最速154キロ右腕は「やっと中日ドラゴンズの一員としてのスタートラインに立てた」と表情を引き締めた。

すでに高橋は1月の入寮へ向け下半身強化、週3度のブルペン投球などで体をいじめている。さらにこの日から始まった秋季練習について「ぜひ拝見して自分の刺激にしたいと考えています」と意識の高い発言をした。1年前もドラフト1位石川昂が、沖縄まで足を運んで秋季キャンプを見学して周囲を驚かせた。今秋のキャンプは新型コロナの影響で中止。秋季練習にはエース大野雄らも参加しており、ずらり並んだプロ選手のお手本から予習を始めるつもりだ。

8年ぶりのAクラスとなる3位で終えた中日は、来季10年ぶりのリーグ制覇に挑む。エース候補生は「中日の日本一に一番貢献できる投手になりたい」とリーグ優勝の先へ思いをはせた。(金額は推定)【伊東大介】

▽中日清水スカウト スタミナがあってメジャーも狙えるスケールのでかい選手。焦らず目の前のカベをクリアしてほしい。(投球でも)ギアチェンジがもう1段も2段も(高く)できる。余力がある投球ができている。日本を代表する投手になってほしい。