日本ハムは7日、札幌市内にある球団事務所で12選手と契約更改交渉を行い、全員が1発サインした。200万円増の年俸2200万円で更改した清宮幸太郎内野手(21)は4年目の来季へ、シーズン中からアドバイスを受け続けた中田と叱咤(しった)激励を受けた球団への恩返しとなる活躍を誓った。2年目で初の開幕スタメンを勝ち取った野村佑希内野手(20)は280万円増の880万円でサインし、来季は三塁のレギュラー奪取を目標に掲げた。(金額は推定)

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将来の目標は、一流の4番打者だ。来季、高卒3年目を迎える日本ハム野村が、契約更改後の記者会見で、目指すべき道を口にした。来季目標として「3、4、5はチームの中心打者が座る打順。クリーンアップは打っていきたい」と具体的に発言した直後だった。普段は控えめな男が「将来は4番というのを目標としてやっていきたい」と、後を続けた。

来季、三塁レギュラーの筆頭候補だ。今季は初の開幕スタメンも、7月に右手小指関節内の骨折で長期離脱。それでも、7月2日ソフトバンク戦(札幌ドーム)ではプロ1号に、初のサヨナラ適時二塁打と強烈な輝きを放って、ファンのハートをガッチリつかんだ。今季1軍では21試合に出場し、打率2割5分7厘、3本塁打。得点圏打率は3割5分7厘で、勝負強さが際立った。自身初の増額に「また頑張ろうという気持ちになった」と笑った。

課題に三塁守備の向上を掲げた。オフは「出来ないことを、しっかり来年には出来るよう(課題に)向き合いながらやっていく」。それは「真っすぐを打ち返せる部分が増えてきたので自信になった」という、打撃でも同じ。「ホームランは自分の特徴。打点と、その2つはこだわっていきたい」と、目を光らせた。

理想の打者に、同じ右の長距離砲、広島鈴木誠を挙げた。「しっかり率を残せて、本塁打も打てる。将来は、ああいう打者になりたい」。侍ジャパンで4番を張った一流の背中を、必死に追う。