日本野球機構(NPB)の斉藤コミッショナーは、12球団のコロナ禍での減収を補うため、将来的に143試合からの試合数増をプランとして示した。5日、NPBでの仕事始めで取材に応じた。「1つ考えられるのは選手会のアグリー(同意)が必要ですが、理解していただけると思うのは試合数の関係。今は143試合だが試合数が増えれば、ある程度、お客さんが来ていただけるし、収入が増える」と展望を口にした。

昨季は新型コロナウイルスの感染拡大で交流戦を中止した影響で143試合から120試合に減少。無観客や入場者数の上限などがあり、球団によっては数十億円の減収となっている。数年かけて取り戻すために、試合数の増加は一助となる。過去には56年にパ・リーグが154試合を実施したこともある。現実的にはCS、日本シリーズのポストシーズンも長く、各リーグ内の対戦を1試合ずつ計5試合を増やして、148試合を数年間行う形などが考えられる。

今季は東京五輪が実施予定で中断期間も設けるため、143試合の遂行を目指す。「来年、再来年にかけてある程度、コロナへの態勢ができれば。選手会も必ずしも否定的ではないという話も聞いているし、一部の選手もご理解があると聞いている」と議論を続ける。

◆公式戦の年間試合数 2リーグ制開始の50年はセ・リーグが140試合制、パ・リーグが120試合制を採用。56年にはパが8球団で22回戦総当たりの154試合。63、64年もセの140試合に対して、パは150試合を行った。66~96年はセ・パ両リーグで130試合制、97~00年は135試合制、01~03年は140試合制。セがCSを導入した07年から144試合制、15年から143試合制を採用。昨年は新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れ、交流戦を行わない120試合制だった。