チームの再編・統合により新たに発足した三菱重工Westが12日、兵庫・明石市内のグラウンドで始動した。

頂点を狙える選手層となった。チームの強化と効率化を図るための改革として、横浜、名古屋、神戸・高砂、広島にあった4チームを、横浜を拠点とする「East」と、神戸・高砂を拠点とする「West」が誕生。Westは名古屋から8選手、広島から6選手が加入し、新人3選手を迎えて36選手で発足。先導役と言えるのが、今秋ドラフト候補の最速149キロ左腕の森翔平投手(23=関大)と、名古屋から加入した同候補で最速151キロ右腕の八木彬投手(23=東北福祉大)の左右のコンビだ。

関大4年時に神宮大会で準優勝した経験もある森は、「僕が投げていったらチームも勝っていく。結果がアピールにつながる。アピールしていくより勝たないと意味がない」とまず主力としての責務を果たす。武器とする直球は昨秋の時点で最高2200回転。昨年7月の阪神とのプロアマ交流戦でも4回無安打と好投も、NTT西日本の補強選手として出場した昨秋の都市対抗大会では、先発した2回戦のホンダ鈴鹿戦で1回2/3を6安打され、自責点2で降板。「実力のなさを感じました。ストレートの質、回転数、角度、もう一段階上げてきたい。(プロに)まだいけると思っていないので、頑張ります」と練習で絶対的な自信を身につける。

八木は新天地からのプロ入りを目指す。最速151キロの力強い真っすぐと決め球のフォークが持ち味。「プロにいけるよう、エースとして試合に投げられるように。まずはそこからだと思います」と台頭を誓う。

和歌山県出身で、東北福祉大卒業後に三菱重工名古屋へ入社。社会人2年目の今年は「野球が出来るならと」と関西地区で戦う道を選んだ。「チームがつぶれて、という経験はなかなかないと思う。ここで活躍したら自分の良い経験になる。思い切っていきたい」と力に変える。

ユニホームは従来の紺色から黒色を基調となった。また、神戸・高砂のOBで巨人や中日でプレーした小田幸平氏(43)がヘッドコーチに就任。より強固になった陣容で、日本一を狙う。

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