新規社会人野球チーム茨城日産の初陣に、10年から休部が続く日産自動車野球部のOBも駆け付けた。

明大・田中武宏監督(60)は「ユニホームが、ほぼほぼ同じ。10何年前を思い出し、懐かしいですね」と、白地に赤のユニホームを見て目を細めた。茨城日産には、明大の教え子である藤江康太内野手(22=明大)が進んだ。この日は「2番二塁」で出場し、5回に左前打。「我々にとっても、受け皿が増えるのは大きいです」と、新チーム誕生を歓迎した。

日産自動車のエースとして活躍し、日本代表としてキューバ打線を抑えた経歴もある宮田仁氏(46)も駆け付けた。「『NISSAN』の文字が入ったユニホームがグラウンドで躍動する姿を見るのは、10何年ぶり。日産本社は休部している。皆さん、復活を望んでいます。(茨城日産の誕生が)少しでも、復活の一押しになればうれしいです」と期待した。

茨城日産は車の販売などを行う会社であり、日産自動車とは別資本。茨城日産のチーム立ち上げが、日産自動車の活動再開に直接つながるものではない。ただ、茨城日産の監督は、日産自動車で長年ヘッドコーチを務めた渡辺等氏(56)。日産自動車OBからの支援も届いている。名門の活動再開へ、機運が高まることを願う声は多い。