広島西川龍馬外野手(26)がDeNA5回戦(マツダスタジアム)でチーム唯一の適時打を放ち、連続打点を4試合に伸ばした。4番起用となった23日巨人戦(東京ドーム)から5試合連続安打と状態を上げている。3番の鈴木誠とともに打線をけん引する。チームは9安打も投手陣が13失点と崩壊し、9回表無死降雨コールドゲームで連勝が3でストップ。勝率5割に逆戻りした。

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降雨コールドとなった大敗の中で、広島が最後に奪った1得点が次戦への希望となった。4点ビハインドの5回だ。1死から連打で二、三塁とし、4番西川はフルカウントからDeNA先発京山の外角カットボールにバットを合わせて左前に運んだ。1回も1死一、三塁で四球を選んでおり「また得点圏で回ってきたので、つなぐ気持ちでいきました」と振り返った。

今季初めて4番に起用された23日巨人戦から全5試合で安打を放ち、24日巨人戦からは4試合連続打点に伸ばしている。14打点はチームトップだ。打率を最後に3番を務めた22日の2割3分6厘からわずか5試合で2割6分6厘と3分も上げた。

大きな「動から動」ではなく、小さな「動から動」で復調した。昨季は両足を大きく広げて構え、軸足である左足から右足に重心を移し、再び軸足に重心をためてからスイングしていた。今年の動きは小さい。見た目には「静から動」にも見える。「小さくタイミングを取りながら、ピタッとは止まっていない。先に右足を引いてからも、小刻みにタイミングは取っています」。動きを小さくしたことで状態も上向いた。

投手陣が崩れて連勝が3で止まり、勝率は5割に戻った。それでも前日まで3戦連続2桁安打の打線はこの日も9安打と好調を持続している。復調した4番が3番鈴木誠とともに打線をつないでいる。「1、2、3番がいい感じで回してくれているし、いい流れを作ってくれているので、その流れに乗って打つことができているんじゃないかなと思います」。連勝ストップも、昨季まで通算打率2割9分8厘のバットマンが目覚めたことは、チームにとって大きなプラス材料だ。【前原淳】

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