ホンダが緊迫した投手戦で競り勝った。最速148キロ左腕でルーキーの片山皓心(ひろみ)投手(22)が先発で快投をみせた。

140キロ前半の速球は切れ味抜群だ。クリーンアップを迎えた4回は連続三振を奪い、3者凡退。5、6回は同点の走者を二塁に置いたがカーブなど変化球も駆使して得点を許さなかった。

9回1失点完投勝利。4安打に抑え、12三振を奪った。片山は「緊張はあったが投げられるうれしさがちょっと上回った。真っすぐでどれだけ押し込めるか。思ったよりファウルになって手応えがあった。自信になりました」と胸を張った。

球速以上のキレを感じさせる球筋だ。理想は「捕手が捕り損ねるような球を求めています」と明かす。開田成幸監督(42)も「伸びは(打者の)初見ではなかなかとらえられないストレート」と高く評価する。昨年の都市対抗を制した名門に頼もしい戦力が加わり、頂点を目指す。【酒井俊作】