阪神ラウル・アルカンタラ投手(28)が「8回の男」に浮上した。エキシビションマッチ最終戦となる楽天戦に、来日初の中継ぎ登板。3者凡退と完璧な投球を見せた。

「久しぶりの1軍での登板だったけど、いい感じで投げられたし、真っすぐの走りも悪くなかったから全体的に良かったと思うね」

9回裏にマウンドへ。代打和田を2球で追い込むと、154キロ直球で空振り三振。続くカスティーヨも難なく2球で追い込み、154キロ直球で捕ゴロに仕留めた。最後はオコエを初球の141キロスライダーで遊ゴロ。球威で押し込み、たった7球で仕事を完了した。

五輪中断期間に一時帰国し、7月21日に再来日してから初のマウンドだったが調整も問題ない様子。前半戦は全て先発で7試合に登板し2勝2敗、防御率4・05。中継ぎ転向後初登板で適性を見せた右腕に、矢野監督もひと安心の様子だ。

「ちょっと期間が空いているから、どうかなと思ったけど、安心できるような球だった。やっぱり威力のあるボールを投げてくれていたんでね。後半戦は後ろに入れながら、力になってくれるんじゃないかというところを見せてくれたのは安心材料かな」。

前半戦は8回を岩崎、9回をスアレスが担っていた。しかしスアレスも一時帰国し、自主隔離期間を経た9日にチームに合流したばかりで、後半戦初戦に間に合わない状況だ。代役守護神には岩崎が指名され、8回が決まっていない。スアレスが復帰した場合は外国人枠の問題が出てくるが、剛速球に制球力もある助っ人がはまれば、勝利の方程式は厚みを増すはずだ。

アルカンタラ自身もポジションにはこだわらない。「先発でもリリーフでもチームの勝利のために全力で腕を振ることに変わりはないから、チームが優勝できるように、与えられた場面で全力で投げていきたいね」と頼もしい。リーグ戦再開に向け、リリーフ陣再構築という課題解消の糸口が見えた。【磯綾乃】

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