都市対抗野球東海地区2次予選が15日に岡崎市民球場(愛知)で開幕し、ヤマハ(浜松市)は17日にスクールパートナー(沼津市)との初戦に臨む。静岡高から入社1年目の相羽寛太内野手(18)が遊撃で先発することが濃厚。高校時代から定評があった守備に加え、攻撃でも躍動する。

巡ってきたチャンスにルーキーが燃えている。室田信正監督(47)が「なかなかない」と話すことからも、都市対抗予選で高卒1年目のスタメン起用は“異例”。当然、重圧もかかる。それでも、相羽は「状態は良い。今は、緊張よりも楽しみの方が大きい。守備だけでなく、打撃でも貢献したい」と目を輝かせ、黙々とバットを振り込んだ。

成長を示す。入社後に始めた上半身の筋力トレーニングで、体重は2キロ増加。打撃フォームも「バットを最短で出す」形に微調整した。先月31日、西濃運輸と対したオープン戦では5打数1安打。「最初(入社直後)は当たってもファウルばかりだったけど、しっかり芯で打てた。(スイングが)自分のものになってきた」と、数字以上の手応えをつかんだ。

2次予選は15チームが参加し、上位6チームが都市対抗(11月28日開幕、東京ドーム)の出場権を得る。相羽は昨年、本大会1回戦を会場で観戦した。「すごい雰囲気で格好良かった。やっぱり、東京ドームでプレーすることをイメージしてやっていきたい」。3年連続42度目の大舞台に向け、フレッシュなパワーでチームをけん引する。【前田和哉】

○…大卒1年目の佐藤廉投手(22=埼玉・共栄大出)も気合十分だ。投げ込みや走り込み、練習中の間食で体重は約3キロアップ。最速144キロの直球と「自信がある」というスライダーにキレが増し、1カ月前からはカーブの習得にも励んできた。都市対抗は、修徳高(東京)時代から憧れた大会。オープン戦で5戦無失点と好調の左腕は「緊張もすると思うけど、楽しんで自分の投球をしたい」と語った。

◆相羽寛太(あいば・かんた)2002年(平14)9月21日、森町生まれ。小1から森町飯田青葉野球スポーツ少年団で野球を始め、旭が丘中(森町)時代は磐田ボーイズでプレー。静岡高では1年秋から先発に定着。2年生の19年夏、全国高校野球1回戦・津田学園(三重)戦に1番遊撃でフル出場し、4打数無安打。その後の新チームで主将を務める。右投げ右打ち。178センチ、81キロ。家族は両親と兄。血液型O。