連日の沈黙-。広島が巨人投手陣の前に、2戦連続となるゼロ封負けを喫した。序盤から4点ビハインドの展開。打つしかない広島打線は巨人高橋の術中にはまり、ハーラートップとなる11勝目を献上した。ゼロ封負けは今季13度目。連敗で借金は今季ワースト17となった。

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序盤の大量失点をはね返す力は、今の広島打線にはなかった。先発玉村が3回までに2本の2ランで4失点。巨人高橋を相手に、迫力もいやらしさもない攻撃だった。6回まで2度の得点機を逃すと、7回以降は巨人中継ぎ陣の前に二塁すら踏めなかった。佐々岡監督は「沈みがちになって、打破できていない。まずは先発投手が抑えて、試合をつくっていく中で、流れが来れば変わるんでしょうけど。それが続かないというのが現状」と嘆いた。2戦連続、今季13度目のゼロ封負けで借金は今季最多17に膨らんだ。

得点圏に走者を進めた4回、6回はいずれも坂倉がブレーキとなった。4回2死二塁は右飛。6回2死満塁は中飛に倒れた。状態を上げた主砲の後を打つ5番は重要ポストのひとつ。ここまで打線のけん引役を担ってきたが、直近10試合は打率1割3分2厘と調子を落としている。指揮官は「(打線が)つながっていない要因」と指摘するも、「ここを乗り越えて、またひとつ成長があると思う」と奮起に期待する。

重い空気は地元ファンの後押しを受けても変わらない。今季は、7年ぶり本拠地負け越しとなった昨年の本拠地勝率4割8分1厘を下回る4割4分2厘。9連戦もあと3試合、上昇のきっかけは自分たちでつかむしかない。【前原淳】

▽広島朝山打撃コーチ(2戦連続無得点の打線に)「若い選手は勉強するところもある。とにかく試合は最後まで続くので、次の日に向けて良い準備を。気持ちを切り替えて、何とかいいものを出せるようにやっていきたい」