ホンダ(狭山市)は連覇を目指して臨んだ開幕戦で、JR東日本東北(仙台市)に3-5で破れ、初戦で姿を消した。

2-2で迎えた7回、3番手の中村伊吹投手(24=白鴎大)が無死一塁から2ラン本塁打で勝ち越しを許し、さらに1死二塁から中前適時打で、この回3点を奪われた。その後、打線も流れを引き寄せられずに力尽きた。

1年目の片山皓心(ひろみ)投手(23=桐蔭横浜大)が先発し、3回4安打1失点。「毎回、走者を出してしまった。これが自分の実力なのか、というところ」と悔しさをにじませた。

今年の日本選手権ではルーキーながら3試合に登板し、準決勝進出に貢献した。しかし大会終了後から速球を求めてしまい、力みから調子を落とし、本調子で臨めなかった。「いかに力を抜いて投げられるか。力んで投げるのは自分ではない。それがよくなかった」と反省しきり。ルーキーイヤーを悔しさで締めくくった。来年は、ドラフト候補にも挙がる。「調子が良くないときにどういう投球をするのか。調子の波をなくしていくのが、来年の課題」と前を向いた。

連覇の道は厳しかった。19年は大阪ガス、20年のJFE東日本に続き、前年度優勝チームが3年連続で初戦敗退となった。開田成幸監督(42)は「難しい試合でした、本当に」と声を振り絞った。前年度優勝チームは、都市対抗予選がなく、オープン戦を重ね調整を続けてきた。「予選がなく、選手が成長できるところがなかった」と、調整の難しさを話した。この試合、4回にソロ本塁打を放った井上彰吾外野手(31=日大)は「予選から勝ち上がってきた勢いにやられてしまった。来年は自分たちが勢いをつけられる野球をして、都市対抗の制覇に挑みたい」と来年、再び頂点を目指す。