巨人岡本和真内野手(25)が“半世紀チャレンジ”に挑む。19日、関東近郊での吉川、中山との自主トレを公開し、リモート取材に応じた。今オフは桑田佳祐のライブに始まり、阪神井上と奈良での地元トレ、同学年の格闘家・大雅(25)との異種トレと多種多様な時間を過ごしてきた。3年連続で本塁打、打点とのリーグ2冠獲得となれば、74年王貞治以来、48年ぶり。若き主砲が大偉業で球史に名を残す。

【関連記事】巨人ニュース一覧はこちら―>

落ち着き払った風格が主砲を際立たせた。岡本和が全身黒ずくめのウエアで淡々と現状を報告した。「順調にできています。課題はたくさんありますし、その前にまずは基本というのを大事にしてやっている。まずは基本。シーズンまでに課題が出てきたら、そっちに行きたいなと思います」と言った。

シーズンで酷使した体を回復させつつ、心に新シーズンへの火を宿らせる。年末は敬愛するミュージシャンのライブを鑑賞。「(12月)30日に桑田佳祐さんのライブに行ったぐらいで、それ以外はどこにも出ていないです。基本的に僕はどこも行かないで」と趣味の時間を堪能した。

地元の奈良・五條市でも新鮮な活力を吸収した。年越しは故郷でも休みなくバット振った。面識もなかった阪神井上を迎え入れ、「突然でしたね。急に連絡してきてくれて。それだったら関西でやろうかとなりました。面識もないのに連絡をくれて(一緒に)やらない理由はなかった」。ライバル球団の未来の主砲候補との時間を堪能した。

その後、関東近郊に場所を移し、同学年で元K-1 WORLD GPスーパーフェザー級王者の大雅と合同トレを敢行した。「今回やっと一緒に練習できた。格闘技も大相撲も好きですし、そういうの全部好きなので。特に大雅の試合は、いつも応援してるし、刺激ももらっている」と思いを受け止め、伝えた。異種競技の同志との時間を堪能した。

エネルギッシュな時間から得た活力が、半世紀の扉への挑戦を後押しする。5年連続30本塁打以上は、球団では王貞治、松井秀喜以来3人目。3年連続本塁打王なら、13年バレンティン以来。3年連続で本塁打と打点の2冠となれば、プロ野球史上3人目で74年王以来48年ぶりとなる。「そういうのは考えず、1試合1試合、頑張っていきたいなと。それでも1本でも多く打てるように頑張っていきたいなと思います」。シーズンを謳歌(おうか)する準備を進める。【為田聡史】