アメリカンボディーを手にしたDeNA細川成也外野手(23)は、常識では測れない弾道で左中間席へ運んだ。

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4回の第2打席、カウント2-1と追い込まれていた。西武今井の高めにきた149キロの直球に対し振り抜いたスイングは、打球角度19度、高さ17メートルという低空飛行。速度は170キロというパワーに押され、スタンドまでたどり着いた。「ジャストミートできた。打球はちょっと低かったのでフェンスに当たるかなと思ったけど」。オープン戦2号は、感触を上回るホームランだった。

オフに同僚のオースティンとソトに弟子入りした「アメリカンボディー」から繰り出すパワーは、大改造した打撃フォームによって生み出された。両選手から右肩が下がる悪癖を指摘。ヘッドが下がり、斜めから入っていたバットを修正した。高めの球でも平行にとらえることを可能にし、スタンドまで運んだ。ベンチでは両師匠から「グッドスイング」と声をかけられ「これを続けていくことが大切」と心得た。

チームはオープン戦7試合終わって5勝1敗1分けとして、単独首位に浮上させる1発。三浦大輔監督(48)も「打球が落ちてこなかったね。弾丸ライナーで細川らしいというか。長打が彼の魅力ですから」と目を細める。外野手の定位置争いは激しさを増す中で、チームに相乗効果を生み出す存在になろうとしている。