3連覇を狙う国学院大が大分開催の開幕カードで中大に2連勝し、勝ち点を挙げた。田中千晴投手(4年=浪速)が3季ぶりに登板。自己最速を更新する153キロをマークし、今秋ドラフト候補に名乗りを上げた。

青学大は、山田拓也内野手(4年=東海大相模)の2本塁打などで8-1で勝利し日大に連勝。駒大は、高井駿丞投手(2年=広島商)が初先発初勝利。4-1で亜大を破り、1勝1敗で3戦目に持ち込んだ。

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“再デビュー”戦で、レベルアップした投球を見せた。田中千は6回からマウンドへ。右ひじの故障を乗り越え、2年秋以来3季ぶりの公式戦。先頭に四球を与えたが、そこから3者連続三振を奪った。「久々のリーグ戦だったけど後輩たちが頑張ってくれているし、背番号18をつけているので自分がエースだと思ってマウンドに立ちました」。

自己最速を1キロ更新する153キロをスカウトのガンでマークした直球と、ストンと落ちるキレのあるフォークで的を絞らせなかった。3回を被安打2の1失点。鳥山泰孝監督(46)は「いい投球をしてくれた。今日は最低限の合格点の第1歩」と今後に期待した。

5球団のスカウトの前でアピールした。巨人水野スカウト部長は「いい球を投げていた。登板を重ねてどうなるか見たい」。DeNA吉見スカウトは「力強い球。長身でポテンシャルは高い」と評価。スポーツ推薦ではなく「どうしても国学院大でやりたい」と勉強して指定校推薦で入学した田中千。「4年目でやっときたなという感じ。闘志を持って自分のボールを投げきりたい」と腕を振る。【保坂恭子】