駒大が逆転サヨナラ打で日大を下し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

途中出場の角田蓮内野手(2年=昌平)が、適時二塁打を放った。9回1死二、三塁。内角寄りの130キロ台直球を、左中間へライナー性で運んだ。試合が決まり「よっしゃ! よっしゃ! よっしゃ!」と何度も叫び、祝福するナインと抱き合った。

大学初の殊勲打に「緊張がすごかったので、バットに当たって良かったです。ヒットを打ちに行こうとせず、『何でもいいから転がそう』と打ちにいって、たまたま結果がでました」と、謙虚に喜んだ。大倉孝一監督(59)は「前向きであるところが評価出来る。いっぱいチャンスをあげよう、ってなりますよね」と、人間性を加味した起用だった。

駒大打線はこの日、角田のサヨナラ打が唯一、外野へ飛んだフェアゾーンの打球だった。(全6安打の内、5本は内野安打)。日大3投手による左腕リレーに苦しめられた。

それでも大倉監督は基本的な指示を与えた。「右も左も、基本的に外中心のピッチングになる。真ん中から外目(の投球)をセンター方向に。という、鉄則中の鉄則ですよね」。徹底した結果が決勝打につながった。

◆角田蓮(かくた・れん)2002年(平14)7月8日、埼玉県出身。杉戸ボーイズから昌平に入学。最高成績は20年夏・独自大会準優勝。170センチ。69キロ。50メートル6秒5。遠投95メートル。右投げ右打ち。