来たぞ、来たぞ! ビッグウエーブ! 勢いに乗る虎が変幻自在の打順で6連勝だ。今季31試合目で27通り目となるオーダーで打線が15安打8得点と爆発。9年ぶりにG敵地同一カード3連勝と、もう止まらない。矢野燿大監督も「チーム全体としても連勝も大きいですし、勝ち方もすごくこれからにもつながると思う」とうなずいた。

試合を決定づけたのは8回の猛攻だ。プロ初5番に入った先頭中野が、二遊間へのゴロで一塁へダイブ。魂のヘッドスライディングで二塁内野安打とした。リーグトップ7盗塁目を成功させると、そこから1死満塁のチャンスが出来上がり糸井の2点タイムリーが飛び出す。その後もなお1死満塁から2番山本が左翼線へ痛烈な2点適時打を放ち、4得点のビッグイニングを作った。

開幕から全試合で遊撃スタメンの中野は、4番を除く1~7番で先発出場している。さまざまな役割が求められるが「自分のやるべきバッティングは変わらないと思う。つなぎの部分はしっかりつないで、先頭の時はしっかり塁に出る」とスタンスは変わらない。3日からはゴールデンウイークでにぎわう甲子園でヤクルトを迎え撃つ。矢野監督は「ビッグウエーブにしていきたい」と力強く宣言した。【桝井聡】

▼阪神が今季10勝目を挙げた。31試合目での到達は、87年の39試合目、91年34試合目に続き球団ワースト3位の遅さだ。過去2度はいずれも最下位に沈んでいる。うち87年のシーズン最終勝率3割3分1厘は、現在も球団最低だ。今季は巻き返しなるか。

▼阪神の6連勝は今季初で、21年6月8日の日本ハム戦から同18日の巨人戦まで7連勝して以来。同一カード3連戦3連勝は、21年10月1~3日中日戦(甲子園)以来。

▼巨人戦の同一カード3連戦3連勝は、甲子園での18年5月25~27日以来4年ぶり。東京ドームでは、13年5月6~8日以来9年ぶりだ。これで今季の巨人戦は5勝4敗と対戦球団別では唯一の勝ち越し。

○…2番山本泰寛内野手が攻守で活躍した。8回に3点リードに広げ、なお1死満塁で左腕大江から左翼線にはじき返す2点適時打。二塁守備でも5回に中堅に抜けそうな大城の打球を逆シングルでキャッチ。すばやく一塁に送ってアウトにした。前日4月30日にも古巣から移籍後初アーチを記録し、「勝ちにつながるように、プレーだったり、流れを持ってこられる打撃だったりを意識してやっていきたい」と意気込んだ。

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