優勝を争う1戦で、慶大が打ち勝って先勝した。前節から打順を大きく入れ替えた打線が機能し、12安打で7点を奪った。

明大の善波達也前監督の長男・善波力(つとむ)捕手(3年=慶応)は、父が見守る前で2安打3打点と存在感を見せた。

堀井哲也監督(60)は「先行できたことで、気持ちが優位になった。食らいついていくという気持ちのところですね」と話した。

今秋ドラフト候補の左腕、増居翔太投手(4年=彦根東)が5回2/3を被安打5の3失点で通算10勝目をマークした。

明大の先発蒔田稔投手(3年=九州学院)の立ち上がりを攻めた。1死一、二塁で、今春初めて4番に入った萩尾匡也外野手(4年=文徳)が中堅手の頭上を抜ける適時三塁を放ち2点を先制。さらに朝日晴人内野手(4年=彦根東)も適時打を放ち、3点を挙げた。

3回2死一、二塁、善波の中前適時打で1点を追加。善波は5回にも適時打、7回には犠飛を放った。「打席に入る前に頭の中を整理して、シンプルに割り切っていることがうまくいったと思う」と話した。

期待されている守備面でも、6回に盗塁を刺した。父が監督を務めたことのある明大相手だが「そこに関しては意識をしてもいいことがないと思うので、特別な気持ちはありません」と明かした。