静岡大が、8年ぶり3度目の全日本大学選手権出場を決めた。皇学館大(三重)を5-0、中京学院大(岐阜)を2-1で連破。来月6日開幕の同選手権(神宮球場ほか)出場権を得た。県勢では2018年の日大国際関係以来、4年ぶり。1回戦(東京ドーム)で東日本国際大(福島、南東北大学リーグ)と対する。

静岡大が勝てば優勝が決まる、第2試合の中京学院大戦。9回裏2死一塁、相手打者の空振り三振を見て、ナインがベンチから飛び出す。マウンド上で歓喜の輪が広がった。8年ぶりの全国切符。国立大の挑戦が、1つの節目を迎えた。

第1試合は、ノーヒットノーランが目前だった。速水龍太投手(4年)が皇学館大戦で先発し、8回1死まで無安打。2安打完封勝利で優勝に王手をかけた。「気合が入っていた。上出来です。完封は自分でもびっくり」。完投も完封も自身初。前日21日に0-4と苦戦(降雨ノーゲーム)し、劣勢が予想された試合を完勝に導いた。

中京学院大戦では初回、3番・佐藤啓介内野手(3年)の中前適時打で先制。「調子が悪かったが、気持ちで打った。貢献できてよかった」。5回には1番・内田一希外野手(4年=浜松市立高出)の中前適時二塁打で加点。加藤翔太投手(4年=浜松学院高出)が6安打1失点で、自身初の完投勝利を挙げた。「うれしいです。変化球がうまく決まった」と喜んだ。

高山慎弘監督(41)は「特に4年生が頑張った。投手陣の成長には驚きです。全国でも一戦必勝で頑張ります」と話した。8年前に初戦敗退を喫した東日本国際大と、再び対する。白星でリベンジするしかない。【山口昌久】