近大(関西学生)がアーチ攻勢で逆転勝ちした。1回、谷口嘉紀外野手(4年=神戸国際大付)がカーブを捉えて左翼に先制ソロ。1点を追う6回1死一、二塁では、代打の東原成悟内野手(3年=福知山成美)が左翼に逆転3ランを放り込み、流れを引き寄せた。

ただ、犠打失敗、併殺打など拙攻が続いた。田中秀昌監督(65)が「(流れが)めちゃくちゃ悪い。ものの見事だった。1試合2本はなかなか出ない」と話せば、東原は「悪い流れが続いていた。何とか僕が一振りで流れを変えるぞと」と振り返った。

プロ注目の大石晨慈(しんじ)投手(4年=近大付)は1点ビハインドの5回からロングリリーフ。5イニング無失点で貢献した。投打で踏ん張り、泥臭く追いすがる相手を突き放した。8日に東都の覇者、亜大と対戦する。

○…和歌山大のノーサイン野球があと1歩、勝利に届かなかった。6、8回以外は走者を出し、選手が自発的に犠打1、盗塁2と仕掛けて好機を拡大したが、あと1本が出なかった。金谷温宜主将(4年=創志学園)は「攻める姿勢はあったが後手に回った。勝負どころで決断力が弱かった」と悔やんだ。それでも近大を相手に2点差の善戦。金谷は「自分たちの野球は全国に通用するのはわかった。あとはいかに成功させるか」と、秋、再び全国の舞台を目指す。