歴史的白星だ!! 佛教大が延長10回タイブレークで、19年の決勝で敗れた明大にサヨナラ勝ちして4強進出を決めた。京滋大学野球連盟代表として、同大会で初めて東京6大学代表に勝利。大商大(関西6大学)は序盤の失点が響き、東日本国際大(南東北)に敗れた。10日は休養日で、佛教大は11日に上武大(関甲新学生)と準決勝を戦う。

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歓喜の佛教大ナインが三塁ベンチから飛び出した。タイブレークに入った延長10回無死一、二塁。バント処理した相手投手の一塁送球は一塁手のはるか頭上へ。勝利の走者が生還した。思わぬ幕切れに田原完行監督(62)は「明治さんが相手。雪辱とか、リベンジとか、一切ありません。とんでもない」と声を上ずらせた。

神宮で3年ぶりの再戦。19年6月17日の同大会決勝は1-6で完敗していた。6度優勝を誇り、星野仙一ら球界のスターを生んだ名門だ。苦い思いが教訓になった。奈良・大淀町の妙楽寺で住職を務める田原監督は、選手に「応援のスゴさに影響されず淡々とできるか。急にはできない。日ごろから自分を律して日常生活を送ろう」と諭した。

強豪に自然体で挑んだ。先発山本奨人投手(3年=智弁学園)も「僕は格下。胸を借りる」と言う。球を徹底して低めへ。右打者にカットボール、左打者にツーシームが生きた。「当てに来てくれた」。速球と同じ軌道から少しだけ変化させた。技巧で戸惑わせた。

劇勝の瞬間、山本は涙を流した。2点リードの9回2死から連打で同点に追いつかれていた。ベンチで仲間に言われた。「サヨナラ、決めてやる」。失敗を仲間がカバーする。京滋代表として、史上初めて花の東京6大学代表に白星。一丸で歴史的1勝をつかんだ。

投手力で勝ってきた。東海大、東海大札幌を2戦連続完封で連破。この日も8回まで「0」を並べた。田原監督の言葉は含蓄がある。「人生はバランス。何かいいことがあると、悪いこともある」。初優勝が視界に入っても、泰然自若で戦う。【酒井俊作】