日本ハムは守備が乱れて今季2度目の4連勝を逃した。リーグ戦再開初戦となったロッテ7回戦(札幌ドーム)は最大4点リードを終盤でひっくり返されて逆転負けを喫した。9回はルーキー北山亘基投手(23)が先頭打者への四球から崩れて一挙5失点(自責4)で4敗目。1試合4失策も3年ぶりで、新庄剛志監督(50)は選手たちに成長の糧にするよう求めた。

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BIGBOSSの声も、やや寂しげだった。「すんなり終わるかなと思ったけどね…」。2点リードの9回。守護神の北山に勝利を託したが、制球が暴れた。「やっぱ最初のフォアボールがね、ちょっといけなかったかなと思いましたね」。先頭打者のレアードを歩かせたことをきっかけに崩れて、試合を締めくくることができなかった。

佳境でミスも失点に直結した。まだ1点リードだった9回無死一、三塁。一塁走者の岡がスタートを切り、捕手の宇佐見は三塁走者の和田をケアしながら二塁へ送球も、中途半端になった。カバーに入った遊撃手の石井が捕球しきれなかったのを見た和田に本塁生還を許した。記録は宇佐見の失策。新庄監督によると、宇佐見は「握り損なったみたい」。同点とされ、最後は北山が2死満塁から中村奨に走者一掃の適時二塁打を浴びた。

不穏な空気は試合序盤から漂っていた。初回にアルカンタラ、3回と7回には野村が失策を記録。新庄監督も「もっと攻めてのエラーなら、いいんですけどね」と振り返ったように、この3失策は失点にはつながらなかったが、試合の流れを完全に握ることができなかった一因にもなった。

1試合4失策は、19年8月21日西武戦(メットライフドーム)で同5失策を記録して以来の守乱。BIGBOSSは野村を「明日(18日)はファーストを守らせようかな」と示唆。四球から崩れた北山を含めて「また、いい経験をしたんじゃないですか。また成長していくしかない」と、前を向いた。【木下大輔】

○…エース上沢の5連勝は、おあずけとなった。7回を散発2安打無失点も、救援陣が逆転を許して勝敗付かず。「なかなかリズムに乗りきれない投球になりましたが、なんとかテンポアップしながらというイメージで投げました」とコメント。ロッテ戦勝利は幻となり、19年4月20日から9連敗中の「ロッテの呪い」を、完全に払うことは出来なかった。