阪神大山悠輔内野手(27)が、100号メモリアル弾を放った。11試合ぶりの今季19号。658試合目での達成は、球団日本人では田淵幸一、掛布雅之、岡田彰布に続いて4番目のスピード到達となった。阪神在籍時のみの本塁打数としては、鳥谷敬が12年9月15日巨人戦で達成して以来、19人目の大台だ。

大山は球団広報を通じ「打ったのはストレート。才木のためにも早く先制したかったので打つことができてよかったです。ここからをスタートとして、これまで支えてもらった方々に感謝をして、これからも1本、1本積み重ねていけるように頑張ります」とコメントした。

0-0の2回無死一塁だ。中日柳の143キロを振り抜き、中堅右に放り込んだ。ベースランニング中、表情は一切変わらない。ベンチに戻り記念ボードを掲げ、ようやく表情を緩めた。約3年ぶりの1軍登板となった先発才木に、先輩から大きなプレゼントとなった。直後、一塁守備に就く際には、左翼スタンドの阪神ファンへ深くお辞儀した。

大山は6月10本塁打と量産したが、同21日広島戦(マツダスタジアム)で通算99号を放ってから10試合足踏みが続いていた。7月最初の本塁打で3年連続20号にも王手をかけた。

6年目の今季は佐藤輝明内野手(23)に4番を譲り、開幕は「7番三塁」でスタート。4月24日のヤクルト戦(神宮)で走塁の際に左足を痛め、5月は打率1割8分2厘と苦しんだが、6月に入りV字回復。チームも最大16あった借金を一時4まで減らすなど、主砲の復活とともに右肩上がりの成績を残してきた。

プロ1年目の17年7月1日のヤクルト戦(甲子園)で原から放ったプロ初安打が初本塁打だった。これからもチームのための1本を積み重ねる。

▼通算100本塁打=大山(阪神) 3日の中日14回戦(バンテリンドーム)の2回、柳から今季19号を放って達成。プロ野球305人目。初本塁打は17年7月1日のヤクルト11回戦(甲子園)で原樹から。

◆大山悠輔(おおやま・ゆうすけ)1994年(平6)12月19日生まれ。茨城県下妻市出身。つくば秀英では投手兼内野手で2年夏に県8強。最速143キロで高校通算27本塁打。白鴎大では1年春から三塁手で出場し通算16本塁打。4年時には侍ジャパン大学代表の4番。16年ドラフト1位で阪神入団。20年はキャリアハイの打率2割8分8厘、28本塁打、85打点。181センチ、92キロ。右投げ右打ち。