楽天弓削隼人投手(28)は悔やまれる失点だった。2回1死一塁、オリックス頓宮をカウント1-2と追い込んでいたが、4球目、内角を狙った直球が真ん中高めに入った。振り切られ、左翼5階席まで運ばれた。4回に元に打たれた適時打もカウント0-2から。「要所で決め球が甘く入ってしまいました。決め球の精度を上げていかないと厳しいですね」と厳しい表情で話した。4回1/3、9安打5失点で敗れた。

当初の先発予定だった滝中が新型コロナウイルス陽性のため、急きょ出番が回ってきた。2軍から昇格し先発。突然の事態にも「ファームにいた頃から常に、いつでも呼ばれて良いように準備してきた」と動揺はなかった。ただ、投手有利のカウントから打たれたのは、もったいなかった。

石井GM兼監督は「同じ失敗を繰り返しすぎるかな。全体的に、ちょっとアバウトというか、カウントの使い方だったり、カウントの意味をもうちょっと学んで、その時、その時に応じた投球をしっかりとしていくことが大事」と課題を指摘した。

代役とはいえ、弓削にとっては絶好の機会だったはず。指揮官の「チャンスは自分で切り開いていくものだと思う。与えられるものじゃないんで。チャンスが来たときは、ある程度、自分のパフォーマンスを出していかないと、なかなか定着は厳しいかも知れない」という言葉は重い。

チームは1日で再び4位に後退したが、首位西武とは3ゲーム差の混戦だ。12日からは、その西武と3連戦を戦う。切り替えて臨むしかない。

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